スワップ派のためのFXポートフォリオ 発展編
目次
11-1. 3通貨ペア以上のポートフォリオ
11-2. エクセルを使ったポートフォリオのリスク計算
11-3. ポートフォリオのリスク計算 使い方
11-1. 3通貨ペア以上のポートフォリオ
さて、前回までで基本的なことは説明しましたので、少しペースを上げようと思います。
今まで、2通貨ペアでいろいろと調べてきました。通貨ペアを増やした場合は、どうなるかやって見ましょう。まずは、1ペア増やしてa、b、cの3通貨ペアです。
2通貨ペアのときと同じように、レバレッジは1倍で固定します。
最初に期待リターンです。2通貨ペアと同様に加重平均を計算すれば、ポートフォリオの期待リターンとなります。
です。これは、簡単にわかります。
次にリスクです。これも、2通貨ペアのやり方を拡張するのですが、式がちょっとごちゃごちゃしてきます。まず、結果を書きますと、
これも、中学のときに習った以下の式と同じ形をしているので、覚えるのは思ったより難しくはありません。
4通貨ペア、5通貨ペアのときも同様に拡張してゆけば計算ができます。
n通貨ペアの場合の一般形を書いておきます。記号が分からないひとは特に重要でないので、無理やり調べる必要はありません。
次回は、実際にエクセルをつかって、3通貨ペアのポートフォリオの計算をやってみましょう。
11-2. エクセルを使ったポートフォリオのリスク計算
エクセルを使ってポートフォリオの予想リスク計算してみます。
今回は2つのツールが必要です。
いつものように必要なプログラムをダウンロードして下さい。
『FXポートスタジオ公式サイト内に設置された
→FXリスク分析ツールVer2公開 から
・FXリスク分析ツールVer2 (注) をダウンロード
と
『FXポートスタジオ公式サイト』 内に設置された →各種ツール・ダウンロード から
・3銘柄以上のポートフォリオ(2008/02/02) をダウンロード
2つのツールは、
”FXリスク分析ツールVer2”から必要なデータを取得して、
”3銘柄以上のポートフォリオ(2008/02/02) ”でリスクの計算を行います。
スワップ利回りをセットすることもできますので、リスク・リターン平面上で、各銘柄とポートフォリオがどのような関係になっているか見ることもできます。
たとえば、くりっく365銘柄では、こんなものが表示できます。
E23セルにはポートフォリオのリスク計算の式が埋め込んであります。
使い方は、シートを見ればわかると思いますが、
詳しい説明は次回にします。
(注)
FXリスク分析ツールVer2公開はその前身として「共分散・相関行列作成ツール」というプログラムを配布していました。このツールは2008/05/11に公開を終了し現在のリスク分析ツールに引き継がれています。
当ページのリスク計算で必要な共分散行列は現在無料で配布している「FXリスク分析ツールVer2公開」で取得できますので、別途
『FXポートスタジオ公式サイト内に設置された
→FXリスク分析ツールVer2公開
に書かれている手順(※メール一本で簡単に所得出来るます)で、このツールをダウンロードしてみて下さい。2008年2月公開以来、既に1000人以上の方にダウンロードされ使用して頂いてます。使用に関して費用は一切かかりません。
11-3. ポートフォリオのリスク計算 使い方
エクセルを使ったポートフォリオのリスク計算で紹介したシートの使い方です。
2つのツールが必要です。
手に入れていないひとは、ここから必要なツールををダウンロードしてください。
3port.xlsのB4:I11のエリアに共分散・相関行列作成ツール(Mk_cov.xls)で計算した共分散行列を貼り付ければ、他の銘柄でもリスク計算が可能です。
初期状態では4年間で計算したくりっく365銘柄の共分散行列がセットしてありますが、同じ銘柄でも、半年で計算した場合には、リスクが上昇するのがわかると思います。別章 実用編 a-4.ボラティリティの増加と相関係数を参照してください。
共分散・相関行列作成ツールの使い方は、相関行列作成ツール使い方(08/02/06ブログ掲載記事)を参考にしてください。
(注)共分散・相関行列作成ツールは公開を終了しました。
リスク分析ツール簡易版で共分散行列は取得できます。
ここを参照
7通貨ペア以内ですので、共分散行列をコピーする範囲に気をつけてください。
行列を貼り付けると、B16:B22の通貨ペアのコードも連動して変更されます。
C16:C22にはポートフォリオのウエイト
D16:D22にはスワップ利回り
をセットしてください。
D23にはポートフォリオの利回り、E23にはリスクが計算されます。
E23の式はちょっと複雑です。定義式は以下のようになります。
=SQRT(MMULT(MMULT(TRANSPOSE(C16:C22),C5:I11),C16:C22))
行列の計算式を直接シート関数で記述しているので分かり辛いのですが、エクセルのヘルプを参考にして、解読すれば、何をやっているかわかると思います。
12. √Tルール(るーとてぃるーる)へつづく
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序 章
第一章 入門編
第二章 発展編
第三章 実戦編
以下、続きはブログ゙で連載中
別 章
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