スワップ派のポートフォリオ作成ツール「FXポートスタジオ」公式サイトです
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なぜFXポートフォリオなのか


FXスワップ派のあなたにとってもっとも重要なことはなんでしょうか?

それは いかに損失を減らし、収益を増やせるかではないでしょうか。

ここでは、FXポートスタジオ開発者yamakouFX氏によって、スワップ収益における

損失と収益を決定するFXポートフォリオの考え方

を判り易く説明して頂こうと思います。
とても重要なことが書かれています、ぜひ読んでみてください。

yamakouFX氏は大手金融機関の運用部門のクオンツヘッドという立場から、氏自身が運営されるブログスワップ派のためのFXポートフォリオ」でスワップ派のためのポートフォリオ理論について判り易く語っています。

その考え方を一部加筆し、簡単にまとめてみました。
多少、むずかしく感じる部分もあるかも知れませんが、既にFXのスワップ派のあなたにとって、またこれからスワップ派を目指すあなたにとっても

スワップ収益におけるポートフォリオの重要性


が実感できる事と思います。

より具体的な考え方、理論については氏の連載ブログをまとめたサイト
「FXポートフォリオについて少しだけ真面目に勉強してみよう」に編集掲載しております。スワップ派ポートフォリオの知識を探求したい方は、是非お立ち寄り下さい。

                                  文責:(株)山幸投資事業部



■スワップ派のためのポートフォリオの考え方

クオンツのyamakouFXです。

FXスワップ運用が流行っています。インターネット上でも多くの人がスワップ運用の実績を公開していたり、個人投資家向けの参考書籍も書かれたりしています。

その中には、投資の基本を踏み外した危険な投資法が紹介されているようなこともあります。そのような危険な情報には、なぜか甘い蜜の香りがします。

自らの資産を守りながらして着実に運用を成功に導くためには、本物の情報とニセモノの情報を見分けることがたいせつです。

これから、一緒にFXスワップ運用の基本について考えて見ましょう。

まず最初に、

             スワップ派とは何か?

をはっきりとさせましょう。

ここでは、

「通貨間の金利差(インカムゲイン)を投資リターンの源泉とし

 価格差による収益(キャピタルゲイン)は狙わない投資家」

と限定します。

スワップ派といいながら、実態としてキャピタルゲイン狙いの売買をする投資家もいますので、上記のように明確に定義する必要があります。

実際の投資家は、価格差のみで利益を狙うトレード派と金利差で利益を狙うスワップ派が明確に分かれてのではなく、その中間的な投資家も多くいます。

また、円資産のヘッジという、異なる目的を持たせる人もあります。そして、それぞれの投資家の位置により、投資手法も多くのバリエーションがあります。

そのため、スワップ派とは金利差収益のみを狙う投資家と限定する必要があると思います。

そのような限定をしないと、答えもはっきりと定まりません。


なので、この範囲にほぼ厳密に限定してお話します。

いずれは、もう少し応用的なストラテジーの話題や、為替以外の資産の投資について書いてみたいと考えていますが、まずは、基本を固めましょう。

では、

スワップ派は、なぜFXポートフォリオなのか

に入らせていただきます。

まず言えることですが、この質問は少し急ぎすぎています。
なぜならば、上記のようなスワップ派の定義をした後に、

STEP1
「スワップ派はどのような考え方に基づいて投資をすべきなのか?」

という質問から始めなければならないからです。
そして、それの答えを求めた後に、

STEP2 
「スワップ派はどのような手法を使って投資をするのが適切か?」


という質問が出てきます。
そして、その答えを探る途中に「ポートフォリオ」という言葉が出てきます。

そしてようやく

STEP3 
「スワップ派はポートフォリオをどのように組み立てるべきか?」


に入ることができます。

なにか遠回りをしているように聞こえるかも知れませんが、こられの質問を考えてゆく道筋のなかにこそ

スワップ派は、どんな考え方に基づいて

          ポートフォリオを組み立てるべきか?


の回答が明確にあわられてきます。

ただ、これをまともにやろうとするとかなり大変で、

スワップ派のためのFXポートフォリオ

でも、かなりの回数にわたって、この話題について解説しています。
ここでは、その中でも最も大切な要所について押さえましょう。






さて、最初のSTEP1から考えてみましょう。

スワップによる収益を狙うFX投資には2つの面があります。

良い面(リターン):高い金利を期待できる

悪い面(リスク):為替変動で損をするかもしれない


これらの点がわかれば、

「スワップ派はどのような考え方に基づいて投資をすべきなのか」を答える方針が見えてきます。

良い面を多く、悪い面を少なくする投資を目指す

つまり、

できるだけ金利は高く、為替変動は少なく

となるような投資を目標とすればよいのです。

リターン側の金利を高くすることは簡単です。
金利の高い通貨を買えばよいわけです。


一方

リスク側の為替変動を少なくすることは、簡単ではありません。

リスクの大きさを計測するにはそうすればよいのか?

と言う事からして、かなり難しい問題になります。

しかし、幸いなことに

投資理論の世界ではリスクの第一近似として確立した考え方があります。

それは、

リスク=「資産変化率の標準偏差」 

(*ここでは、資産変化率=為替レートの変化率)

とすることです。

いくら理論が良くとも現実に合わなければ実用性がないのですが、この考え方は、プロの投資家の世界でも広く受け入れられている、実用性の高い便利な考え方です。

そして、いったんリスクをいう掴み所のないものを、標準偏差という非常に分かりやすい考え方に移行させてしまえば、あとは、どうやれば標準偏差を小さくできるかという、単純な数学の問題となってしまいます。

標準偏差といっても、よく分からない人も多いと思いますが、予測できない変動の大きさを測る数値と考えてください。標準偏差の数値の大きさ=リスクの大きさです。

つぎに、

どうやって標準偏差を求めるか? 

という課題があります。

リターン側は、

各通貨の短期金利差に基づいて業者が発表している通貨ペアの
スワップポイントから簡単に求めることが可能です。


ところがリスクの側の

標準偏差は各国が政策金利のような発表しているわけでないため、
スワップ金利のように明確な数値を手に入れることはできません。


結局、

標準偏差は投資家が自ら推定するしかありません。

それも、今後の推定という厄介なことをやる必要があります。

幸いなことに、為替レートの変化率の標準偏差の値は、過去の値で比較的良く将来の値を説明できるという都合の良い性質があります。

たとえば、EURCHFの過去の標準偏差は小さいので今後も標準偏差は小さいと予想できますし、NZDJPYはその反対に過去の標準偏差は大きく、今後も標準偏差は大きいだろうと予想できます。

つまり、

過去の為替レートの変化率のデータから標準偏差をもとめ

これを、

その為替レートの将来リスク推定値とすれば良いわけです。


これで、リターンとリスクの求め方がわかりました。

それでは、このリターンとリスクを使うことによって

スワップ派にとって魅力のある投資対象とは何かを考えて見ましょう。

例を上げて説明しましょう。

 通貨ペアの性質
 通貨ペアAは、スワップが6%、標準偏差が10%
 通貨ペアBは、スワップが10%、標準偏差が20%

とします。
AとBのどちらかに投資をするのであれば、スワップ派にとっては一体どちらが有利なのでしょうか?

スワップの高いBでしょうか?

・・・・・

答えはAに投資したほうが良い。
となります。

なぜならば、通貨ペアAは通貨ペアBのちょうど半分の標準偏差を持っています。そのため、Aを2単位投資すると、ちょうどBを1単位投資するのと同じリスクだけを負うことになります。

このとき、スワップは2倍もらえますので、Bと同じリスクを負うならば、Aは実質的に12%の利回りがあることになります。

ここで、

投資の魅力度を リターン ÷ リスク

と決めてやり、

この数値が大きい投資対象ほど有利な投資である

とすれば、通貨ペア間の比較は簡単にできることになります。

AとBの場合でいえば、

 リスク ÷ リターン = 投資の魅力度
 Aでは 6%÷10%=0.6
 Bでは 10%÷20%=0.5

となり、Aに投資したほうが良いという結果が求まります。

この投資魅力度の考え方を

シャープレシオ

といいます。

(※ 通常シャープレシオの定義は分子をリターン‐短期金利としますが、
           為替証拠金取引の場合は短期金利の項は必要ありません。)

スワップ派はどのような考え方に基づいて投資をすべきなのか?

の答えがでました。


スワップ派はシャープレシオという考え方に基づいて

投資をすべきである



となります。
実戦では、もう少しいろいろなことを考慮すべきですが、
まずは、

この基本を押さえることが最重要です。







次はSTEP2です。

「スワップ派は、どのような手法を使って投資をするのが適切か」

STEP1で、スワップ派は

シャープレシオが大きくなるような投資をすべきです。


ということが判りました。

では、

どのような手法を使えばシャープレシオを大きくできるのでしょうか?

まずは、
多くの通貨ペアのシャープレシオを調べて、大きなシャープレシオを持つ通貨ペアに投資をする方法があります。

もうひとつ、かなり有効な手法があります
分散投資、つまり

ポートフォリオを組むことでシャープレシオを高める方法

です。

ポートフォリオを組むとなぜ、シャープレシオが高まるのか?
それは、標準偏差の性質をうまく利用できるからです。


先ほどの通貨ペアAとBの例で説明します。

 通貨ペアの性質  ポートフォリオ割合
 通貨ペアAは、スワップが6%、標準偏差が10%  50%
 通貨ペアBは、スワップが10%、標準偏差が20%  50%

AとBを50%ずつ組み合わせたポートフォリオとします。
まず、ポートフォリオのスワップにおけるリターンですが、
これは単純に6%と10%の平均で8%となります。

では、

リスクはどうなるのでしょう?

10%と20%の平均で15%になるのでしょうか?

実は、ポートフォリオのリスクは5%~15%のどれかの数値になります。
この数値を決める鍵となるものが、2つの為替レートの連動性です。

連動性が低いほどポートフォリオのリスクは低くなりますし、
連動性が高いほど、ポートフォリオのリスクは高くなります。


連動性も数値化することが可能で、相関係数と言われます。

相関係数も標準偏差と同様に過去の為替レートの変化率から、
比較的簡単に計算可能です。


(※しばしば、為替レートの価格から相関係数を計算する方法が紹介されているのを見かけますが、ポートフォリオのリスク計算に用いる場合には、為替レートの変化率から相関係数を求める必要があります。詳しくはこちらをご参照ください。)

いったん、相関係数が求められれば、
ポートフォリオの標準偏差は簡単に計算することができます。


さて、ポートフォリオのシャープレシオはどうなるでしょうか。

ポートフォリオのリスクが5%のときは1.6、リスクが15%のときは0.53となりますので、0.53~1.6の値をとることになります。

もし、AとBの連動性が低くポートフォリオのリスクが低く抑えられたならば、AやBに単独で投資した時にくらべて、シャープレシオを高くすることができます。

さらに、もう一段シャープレシオを高めることもできます。

ポートフォリオの通貨ペアを増やし、さらに、各通貨ペアの組入れ比率を調整することによって、シャープレシオがもっとも高くなる組入れ比率を探しだすのです。






ここでようやくSTEP3

「ポートフォリオをどのように組み立てるべきか」

にたどり着けるわけです。

しかし、スワップ派がポートフォリオを組む作業は、

   シャープレシオがもっとも高くなるように、

      数多くの通貨ペアの中から

    複数の組入れ通貨ペアを探し出して、

    さらに、それらの組入れ比率を決める。


というかなり複雑で大変な作業をする必要があるわけです。

投資家がこれらの作業をやることは、何らかのツールがないとかなり困難です。

そのため、プロの投資家の間ではシャープレシオの大きなポートフォリオを簡単に作成することができる専用のシステムを活用しています。

そのようなシステムは、非常に専門性が高く使いこなすのも困難であり、
また、コストもびっくりするくらいかかります。
(運用業界で有名なシステムは年間利用料が700万円くらいします。)

個人的な趣味から始めたスワップ派のためのFXポートフォリオの連載のなかでこれらの問題をクリアするため、
無料で使用できるFXリスク分析ツールなども開発し配布も行ってきました。

※このツールは2008年10月の時点で既に1000人近い方々に使用して頂いてます

ただ無料だけに、計算に使用するデータ・ライブラリの所得に限界もあり、またブログを応援して頂いてる個人投資家の方々から、こんな機能や拡張性も欲しいという要望も多数寄せられました。
そのような多くの個人投資家の声を聞くにつれて筆者は、

個人投資家にも

プロが使用するものと同等レベルのツールを提供したい


と強く思うようになったわけです。

しかし、そのためには多くの壁を乗り越えてゆく必要がありました。

高額な計算ライブラリを利用する必要があるために、個人投資家の手の届くコストで作ることはできないのではないか?
普通の個人投資家でも使いこなせる簡単な操作性と高度な機能をどのように両立させるか?

(わたくしごとですが)子供の妨害をどうやって防ぐか?
そして最大の壁、どのように嫁さんの機嫌をとりながら開発時間を確保するか?


いろいろとあったわけですが、ようやく

プロと対等レベルでFXスワップ運用できるツール

FXポートスタジオ

を公開することができました。

FXポートスタジオは

ポートフォリオのシャープレシオ最大化

運用上大切な各種の詳細な分析

を簡単に行うことがでます

無料の体験版を利用することもできます
ので、ぜひ、試してみてください。

FXポートスタジオ機能のご紹介についてはこちら

もちろん、投資には簡単に儲かる方法などありません。
どのような投資支援ツールも使いこなすためには勉強と時間がかかるものです。

ただし、

理論に裏打ちされた実績のある
正しいやり方や、有効なやり方というものはあります。

FXポートスタジオは、そのようなことを理解された投資家向けのツールです。
時間を味方にして着実にご自身の資産形成を目指してください。

2008.9.23  yamakouFX


※ 「なぜFXポートフォリオなのか」はyamakouFX氏によって運営されてる人気ブログ「スワップ派のためのFXポートフォリオ」 を読みやすくまとめたものです。個々のロジックについて詳しく知りたい方はブログの方を参照下さい。なお、内容・文章の無断引用、無断転載を固く禁じます。
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